内モンゴルでモンゴル語の使用状況が急激に悪化していることを
人民代表大会が認めた


南モンゴル人権情報センター 
2007122日 
ニューヨーク

中国国営通信社のひとつである「内モンゴル・ニュースネット(www.nmgnews.com)」によると、去る1129日、第10期内モンゴル自治区人民代表大会第31回会議で「内モンゴル自治区におけるモンゴル語関連事業規定」の進捗状況について半日協議された。同規定は、20041126日、第10期内モンゴル自治区人民代表大会第12回会議で承認されたものである。

  同会議の報告書には、多くの代表が進捗状況の評価に際して問題の深刻さを認めたと書いている。

「共産党委員会と政府機関のモンゴル語翻訳局は数を減らし処理能力を低下させている。ほんの6つの翻訳チームにフルタイム翻訳者が23名いるだけである。モンゴル語で学ぶ生徒数とモンゴル語使用人口も急速に減少し、モンゴル語で学ぶ生徒は1986年の38万人から現在では24万人に激減している。また、小学一年生のモンゴル語教科書の出版部数は、1992年の68600冊から2006年の22500冊へと15年間で3分の1に激減している。さらに、「モンゴル語で印刷された『内モンゴル日報』モンゴル語版発行部数は、13800から現在の6000まで減少した」

 会議では以下の項目を含む提言がなされた。 

「これらの問題に細心の注意を払い、詳細な実施計画を提出し、また、民族教育の根幹としてモンゴル語教育の促進に焦点を合わせ、さらに、民族教育の条件を改善すること。教師の数を増やし、教育レベルを向上させること。既存のカリキュラムを再考すること。モンゴル語で学んだ学生の雇用機会を改善すること」

中国政府は、内モンゴル自治区のモンゴル人が他の地域の人民と同様の自由と繁栄を享受できると主張してきた。8月、楊晶自治区主席は、内モンゴル自治区60周年記念行事の席上で「モンゴル文化が今日のように繁栄したことはこれまでなかったし、モンゴル語が今日のように広く用いられたこともなかった」と述べた。これに対し「バヤグード」というペンネームで親しまれているモンゴル人は「モンゴル語の問題について楊主席に反論する」と題する記事を書き、「内モンゴル自治区人民政府主席として、自らの意見をモンゴル語で出したことがありますか。モンゴル語のメディアに記事をひとつでも発表したことがありますか。公的な場面においてモンゴル語で話したことがありますか。行政の言語としてモンゴル語を使う政府機関がひとつでもありますか」と楊主席に質問を投げかけている。そして「もし答えがノーであるなら、主席さえもモンゴル語を使わない自治区において『モンゴル語が広く用いられている』とどうして言えるのでしょうか」と続けている。

 



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